家族から「いびきをかいているよ」と教えられても、眠っているときはどうすることもできませんから困ってしまいますよね。
いびき外来など病院で本格的に治療するほどではないけれど、友達や恋人との旅行の日だけでもいびきをかかないですむ方法はないものかと、悩んでいる人もいるかと思います。
とりあえず試してみる価値あり!のいびき対策を紹介します。
いびきをかきやすい人の特徴
いびきをかきやすい人には、身体的な特徴があることが多いです。
自分では気づいていないだけで実はいびきをかいているかもしれません。
もし、該当する項目が多いようなら、家族に聞いてみましょう。
一人暮らしで聞けないという場合は、今は「いびきをチェックできるアプリ」もあるので、試してみてはいかがでしょうか。
【いびきをかきやすいのはこんな人】
- 首が太くて短い
- あごが小さい
- 舌が大きい
- 鼻中隔湾曲症(鼻が曲がっている)
- 鼻づまりがある
- 扁桃腺が大きい
- 肥満ぎみ
いびきの原因と対策
いびきは、なんらかの原因で上気道(空気の通り道)が狭くなったことで起こります。
狭くなった上気道を空気が通ろうとすると、空気抵抗で口蓋垂(のどちんこ)とその周囲の軟口蓋(上あごのやわらか部分)が振動し、いびきが生じます。
【いびき対策1】寝る時の姿勢を工夫する
いびきは寝ている時の姿勢が大きく関係します。
仰向けの状態で寝ると、いびきをかきやすくなります。
寝ているときは、舌や咽頭周りの筋肉が緩んだ状態になっていますし、重力によって舌の付け根が喉の奥に落ち込み、上気道を塞いでしまうことがあるからです。
横向きで寝ることで、舌は左右のどちらかによるため上気道をふさぐリスクが軽減し、いびきの改善につながります。
抱き枕などを使って横向きで寝られる工夫をしてみましょう。
【いびき対策2】鼻症状の改善・鼻呼吸
いびきをかく人のほとんどが口呼吸で寝ています。
花粉症などのアレルギー性鼻炎、慢性副鼻腔炎などで、鼻づまりがある場合には、口呼吸になりやすいため、いびきをかきやすくなります。
口呼吸は、鼻呼吸と比較すると、軟口蓋(上あごのやわらか部分)が落ち込みやすく、上気道がふさがりやすいので、鼻疾患がある人はまずは耳鼻科で治療しましょう。
口呼吸のリスクは、実はいびきだけではありません。普段から鼻呼吸を意識するといいですよ。
【口呼吸のリスク】
- 免疫力が低下する
- 成長ホルモンの分泌が減少する
- 扁桃炎や、ウイルスによる口内炎が起こりやすくなる
- 歯周病、口臭が悪化する
【いびき対策3】適正体重を維持しよう
肥満傾向にある人は、首まわりや、のどの内側にも脂肪がつき、舌も厚くなるため、上気道が狭くなりやすいです。
太り気味の人は、ダイエットをすることでいびきの症状が治まることがあります。
いびきだけでなく、体の健康のためにも適正体重の維持は重要です。
【いびき対策4】アルコール・タバコは控える
普段はいびきをかかないけど、お酒を飲んだ日にはいびきをかいているようだ・・・そんな人も多いと思います。
寝ている時は、ただでさえ筋肉が緩んで、上気道が狭くなりがちです。
そこにアルコールが加わると、いつも以上に首や喉まわり、上気道を支える筋肉が緩んでしまい、上気道が狭くなるので、いびきをかきやすくなります。
特に寝る前のお酒は控えましょう。
また、上気道の粘膜を傷つけるタバコも、いびきの原因となります。
タバコを吸えば吸うほど気道の炎症は慢性化し、むくんだり気道壁が厚くなって空気の通り道が狭くなり、いびきを引き起こします。
【いびき対策5】いびき対策グッズを使ってみる
身体が自然に横向きになるように、気道が開きやすく呼吸しやすくなるように形状が工夫されている「いびき枕」も販売されています。
普段、仰向けに寝る習慣がついてしまっていて、横向きで寝るのに慣れていない人は、抱き枕もオススメです。
身体の片側にかかる負担が軽減されて、眠りやすいですよ。
鼻腔を広げて呼吸を楽にする「鼻孔拡張テープ」や、鼻呼吸が楽にできる「口呼吸防止テープ」といういびき対策グッズもあります。
まとめ
簡単に試せるいびき対策を紹介しましたが、寝ている時はいつも大きないびきをかく人は、睡眠時無呼吸症候群(SAS)という病気の可能性もあります。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)だった場合、日中の眠気が生じ仕事の効率が落ちたり、命に関わる生活習慣病のリスクを高めることにもなりかねませんから注意が必要です。
外科的手術が必要になることもあるので、いびき外来や耳鼻科などで相談してみてくださいね。