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緊急地震速報が鳴ったらどう行動する?シチュエーション別対処法とやってはいけないこと。

このごろ地震多くなってきましたね。地震まで来たら…と不安になりますよね。震度5強の地震も、こわくて揺れている間はなにもできずに、自分の体制を整えるだけで精一杯・・・。地震の特別番組なども多くなってきて、危機感も強くなってきているのではないでしょうか?それにしてもスマホの緊急地震速報の音は、びっくりしますよね。幾度となく起きている大震災で、被災者が「その瞬間動けなかった」と言っているのをよく耳にします。

人は、突発的なできごと(災害や事故、事件など)に遭遇すると、身体が反応せず動けなくなってしまうことがあり、これを「凍りつき症候群」とよぶのだそうです。

ただ、これは普段からイメージして訓練しておくと、いざという時に体が覚えていて慌てずに対処できるようになります。 
今日は、緊急地震速報が鳴ったらどのように行動すればいいか、シチュエーション別の対象法とやってはいけないことを確認してみましょう。

外へ飛び出すな!机の下にもぐる!火を消す!は本当?

昔から地震がきたら、ガラスや看板、屋根瓦などの落下物による怪我を防ぐため「慌てて外へ飛び出すな!」「机の下にもぐる!」と教えられてきましたよね。

これは、建物が古いか新しいかによって正解にも不正解にもなります。
 
耐震構造でない古い建物の場合は、建物が倒壊したり、歪んでドアが開かずに閉じ込められたりする可能性も考えられます。

事前に落下物対策をしておくことが前提ですが、古い建物の1階にいた場合は、外へ出る方が安全な場合もあるのです。

机の下にもぐるというのも、身を守るという点ではもちろん有効ですが、揺れがおさまっていざ外へ出ようとなったときに、ドアが開かなければ逃げられなくなってしまいます。

ともかく、閉じ込められないようにすることも大事で、古い建物にいた場合は、揺れたらまず玄関のドアを開け、避難経路を確保しましょう。

意外に思うかもしれませんが、実は玄関は身を守るのに比較的安全な場所です。

狭い空間ですが柱が多く、落下物が少ないこと、靴を履くことができるので足元の危険も軽減でき、いざという時にすぐに避難できるからです。


ガスコンロの火は消しに行かないこと!


昔は地震がきたら、まずは火を消せ!と教わったものですが、1993年1月に発生した釧路沖地震の時、大揺れの中で火を消そうとした多くの人がやけどを負ったことから、今は「揺れがおさまってから火を消しに行く」が正解です。

しかも、ガスメーターの多くは、震度5以上を感知すると自動的に供給を遮断するようになっていますし、今は、揺れを感知すると自動で消火してくれる機能が付いているガスコンロもあるので、検討してみるのもいいかもしれません。

火だけでなく刃物に食器、冷蔵庫に家電製品と、キッチンは地震が起きたら最も危険な場所、大揺れしているときに近づくのはとても危険です。

転倒防止グッズを利用して、冷蔵庫や食器棚を固定したり、ガラス飛散防止フィルムを貼ったり、滑り止めシートを敷くなど、キッチンの防災対策はしっかりしておきましょう。

緊急地震速報が鳴ったらどうする?

緊急地震速報の仕組み

地震は、小さな揺れのP波(初期微動)が数秒から十数秒続き、その後に歩くことも立つこともできなくなる大きな揺れS波(主要動)が到達します。

P波を感知し、震度4以上の大きな地震が想定される地域に発表されるのが「緊急地震速報」です。

たかが数秒と思いますが、そのわずか数秒で救われることも多いのです。

直下型地震のように震源が近い場合は、緊急地震速報が鳴る前に大きな揺れS波が到達してしまうこともありますし、震源の距離や深さによって、誤報で鳴ってしまうこともあります。

数秒~数十秒で何ができる?

大地震時に、どこにいて何をしていたかで、対処方法はかわってきますが、基本は同じ

上から落ちてくるものがない場所、物などが倒れてこない場所、閉じ込められない場所に移動し、身を低くして、頭を守ること!

しかし、人は、突発的なできごとに遭遇すると、身体が反応せず動けなくなってしまうことがよくあります。

緊急地震速報のあの切迫感を煽る音にパニックになってしまい、咄嗟に判断して行動するのは大人でも難しいですね。

緊急地震速報が鳴ったらどうするか具体的にイメージし、小さい地震でも訓練だと思って動くクセをつけることで、いざという時に体が反応します。

親が動くことで、子どももいざという時に自分で身を守る方法を身につけることができると思います。

頭を守ることは大事です。

頭を守るというと、ヘルメットや防災頭巾を思い浮かべますが、用意していても手の届く範囲にない場合の方が多いですよね。

クッションや布団、雑誌やカバンなど身の回りにある様々なもので代用できるので、揺れたら近くのもので頭を守るクセをつけておきましょう。

トイレにいたら?

急いでドアを開け、玄関などの安全ゾーンへ移動する。

地震の時トイレにいれば安全と教わった人もいるかもしれません。

昔の木造建物の家のトイレは四方に太い柱があったためそう言われていましたが、今の家は昔と違いトイレは必ずしも安全な場所ではなくなっています。

昔と違い、密閉性が高いドアは、地震の揺れで変形すると容易に閉じ込められてしまいます。

寝ている時だったら?

ベッドで寝ている場合は、ベッドの脇(寝相が悪くてベッドから落ちちゃった!っていう時の落ちた位置)で、身を低くする。
布団をかぶり頭を守る。

もしも、天井が落ちてきた場合、ベッドの上では危険ですが、ベッドの脇だと隙間ができるため怪我をする可能性が低くなります。

2階建ての場合は、倒壊したときに助かる可能性が高い2階で寝る方が安全です。

子どもと違う部屋で寝ている場合は?

小学生以上になれば、子どもは自分の部屋で寝るようになりますよね。
地震が起こると、子どもは慌ててお母さんの所に来ようとします。

しかし、大きな揺れの中、慌てて動くと階段から転げ落ちたり、物が落下してきたりと危険なので、普段から、揺れがおさまるまでは部屋で布団をかぶって身を守ることを教えておきましょう。

そのためにも、部屋の中で怪我をすることのないよう子ども部屋の防災対策をしておきましょう。

  • ベッドや布団、寝ている位置に家具が倒れてこないかチェック
  • ドア付近は逃げやすいようスッキリと片付けておく
  • 頭を守るヘルメットや、足を守る履き物を近くに置いておく

外にいたら?

建物やブロック塀から離れることが基本ですが、狭い道などで身を守れそうにない場合は、頑丈なビルに逃げ込む。

最も危険なのは、ガラス、壁、看板、屋根瓦などの落下物や、ブロック塀、自動販売機、バス停など倒壊する危険がある物です。

子どもと一緒に通学路を歩いてチェックしておこう

登下校中は子どもは自分で身を守らなくてはなりません。

倒れてきそうなものから離れて・・・と教えていても、子どもはどれが倒れてくるのかとっさに判断できない可能性が高いです。

この自動販売機から離れて、この辺りでしゃがんでランドセルで頭を守る・・・というように具体的に教えておく方がよいと思います。

買い物中だったら?

倒れてきそうな陳列棚から離れ、少しでも広い場所に移動する。

頭を守るのは、買い物かごがオススメ。
逆さまにし、頭にかぶせるように少し浮かせて両手で持つと、カゴがクッションになって頭を守ってくれます。

エレベーターに乗っていたら?

まずはすべての階のボタンを押す。
停止した階で速やかに降り、非常階段から外へ避難する。

 

平成21年以降に製造されたエレベーターには、地震の揺れを感じると自動的に最寄り階で停止する「地震時官制運転システム」が搭載されています。

車を運転中だったら?

ハザードランプを点灯させて徐々に減速しながら道路の左側に寄せて停車し、状況確認ができるまで待機する。

急ブレーキをかけると追突される危険性があるので注意しましょう。

トンネル内を走行中の場合は、低速でトンネルを抜けきった方がよいのですが、渋滞などでそれができそうにない場合は、車を端に寄せて、キーをつけたままにして、非常口から脱出します。

車をおいて避難する時は、緊急車両の妨げにならない位置に移動させ、万が一の時に移動できるようキーは付けたままドアロックはせずに車から離れるのが基本です。

余裕があれば、連絡先のメモを残し、車検証を持っていきましょう。

地下鉄の駅や地下街にいたら?

照明や電光掲示板から離れ、落下物の危険が少ない太い柱の陰に身を寄せる。

地震の場合、地下は地上よりも揺れ自体は小さいものの、早く地上に出ようとする人でパニックに陥りやすい傾向にあります。

地上出口に殺到すれば、将棋倒しや転倒の危険があるので、慌てず、ホームに転落しないよう、壁伝いに移動し、非常口から脱出しましょう。

地下は、非常灯や誘導灯もあり、60メートルおきに非常口が設置されているなど災害対策がきちんとされています。

普段利用する駅は、非常口をチェックしておきましょう。

電車内にいたら?

基本は係員の指示に従う。

高圧電線が走っているので、慌てて線路上へ飛び出すのは危険です。

係員の指示に従うのがよいのですが、指示がない場合や、火災が発生したり、煙が充満したり緊急を要する場合は、周囲の人と協力し、非常用コックを開いて避難しましょう。

地震の揺れがおさまったらどうする?

火を消しガス栓を閉め、避難経路を確保する。

余裕があれば、ガスメーターの元栓も閉めます。

津波や火災などがせまっている場合は、すぐ避難しましょう。

緊急避難の必要がない場合でも、玄関のドアはしばらく開けたままにしておきます。

なぜかというと、余震や時間の経過によって建物が少しずつ歪み、ドアが開けられなくなってしまうことがあるからです。

ガス臭いと感じたら?

もし、ガス臭いなと感じたら、窓を全開にしてガス会社に連絡しましょう。

この時に、換気扇は回してはいけません!

電気のスイッチのオン・オフで発生する小さな火花に、充満したガスが引火して発火、爆発の危険があるからです。

そのため、電灯を付けるのもNGですし、気持ちを落ち着けようとタバコに火を付けるなんていうのはもっての外です。

反対に、野外がガス臭い場合は、窓や戸を閉めてガスが室内に入らないようにします。

 

出火していたら?

自分で消火できそうな場合は、消火を試みます。

消火器を使用する場合は、万が一の際にすぐ逃げられるよう逃げ口を背にした状態で使用します。

消火器は、家庭で使えるものも市販されているので1本手元に用意しておくと安心ですね。

私は、消火器ではなく、低価格で小型、扱いやすいエアゾール式簡易消火具を用意してあります。

消火器はちょっと・・・という人は、消火具も検討してみてくださいね。


ガスを使うのは状況確認ができてから

状況確認ができ、ガスを使っても大丈夫だとわかったときは、ガスメーターを確認しましょう。

ガスメーターの赤いランプが点滅している時は、ガスの供給が止まっているという証拠なので、復帰操作を行います。

ガスメーターがどこに設置されているかわかりますか?

一戸建てなら家の周りや玄関付近の外壁、集合住宅なら玄関脇や共用廊下のメーターボックス内にあると思いますので、事前に確認しておきましょう。

【復帰操作のやり方】

  1. 室内のすべてのガス機器が止まっていることを確認する
  2. ガスメーターの復帰ボタンのキャップをはずす
  3. 復帰ボタンを、表示ランプが点灯するまで押す
  4. 3分待って、メーターの赤ランプの点滅が消えていればOK

地震直後のロウソクは危険!

大地震が起きると必ずといっていいほど停電が発生します。

停電したら、「ロウソク」に火をつけたくなりますが、地震直後に火を使うのはとても危険です。

まだ余震が続きますから、倒れて出火する可能性もありますし、ガス漏れしていた場合、ガスに引火して発火、爆発する可能性があるからです。

閉じ込められてしまったら?

地震で身動きが取れない状況に陥ってしまった時には、どうしたらよいのでしょうか。


エレベーターに閉じ込められてしまったら?

むりやり扉を開けようとしたり、天井から脱出しようとするのは危険です。
非常ボタンやインターホンで通報します。

換気口もありますので窒息する心配はありません。

エレベーターの復旧は、病院などから優先して行われるため、時間がかかることが想定されますが、焦らずに救助を待ちましょう。

比較的新しいエレベーターには、エレベーター防災セットが設置されているものもあります。

倒壊した建物に閉じ込められてしまったら?

大声を出して助けを求めたくなりますが、体力を消耗したり、ホコリなどで喉を傷めたりするのでNG!

音を出して外部に知らせるのが正解です。

携帯電話やホイッスルがないときは、なにか硬いものを探し、壁や配管を叩いて音を出します。

救援がきたら声を出して応答しましょう。

まとめ

大地震発生時、考えたくもないですが、考えなくてはいけない時期にきています。

特に子どもがいるご家庭では、子どもを守るためにも今からできることがたくさんあります。

大丈夫そうだなと思う小さな地震であっても、避難訓練だと思って子どもと一緒に身を守るクセをつけておきましょう。