泣いた赤鬼の中に出てくる鬼ケ島ってどこでしょう!?
絵本には悪者としてよく「鬼」が登場しますよね。
最も有名なのは桃太郎でしょうか。
私がよく覚えているのは優しい鬼が出てくる「泣いた赤鬼」です。
実は、香川県のマスコットキャラクターは、泣いた赤鬼のおはなしに出てくる青鬼なんです。
香川県といえば、鬼ヶ島があることで有名ですよね?
鬼ヶ島といえば桃太郎ですが、泣いた赤鬼とは関係があるのか気になってしまい、調べちゃいました(^^)
泣いた赤鬼ってどんなお話?
「泣いた赤鬼」は、「日本のアンデルセン」とも呼ばれている童話作家、浜田広介の代表作で、教科書にも載った事がある有名なお話です。故郷である山形県に浜田広介記念館があります。
【あらすじ】
- ある島に、赤鬼と青鬼が住んでいた。
ずっと人間と仲良くなりたいと思っていた赤鬼は、おいしいお菓子やお茶を用意して「どなたでもおいでください」という立て札を家の前に立て、村人が遊びに来るのを心待ちにしていた。
しかし、鬼に怯える村人たちが遊びに来ることはなかった。
自分たちはただの一度も人間に危害を加えたことはないのに、鬼というだけでどうして避けられなければならないのかと、赤鬼が悲しみに暮れていると、親友の青鬼が人間と友達になれる作戦を提案する。
その作戦とは、青鬼が村を襲い赤鬼が村人を助ければ、村人は赤鬼が本当に優しい鬼だとわかり仲良くなれるだろうというもの。
作戦は成功し、村人と仲良くなった赤鬼だったが、親友である青鬼は姿を見せなくなった。
赤鬼が青鬼の家を訪ねると「僕と君が友達だと知られたら君も悪い鬼だと思われるので僕は旅に出ます」という赤鬼宛ての貼り紙がしてあった。
赤鬼は人間の友達をほしがったばかりに、本当の親友を失ったことに気づき、涙を流し続けました。
自分が犠牲になることで親友の赤鬼の願いをかなえた青鬼の切ないお話です。
無償の愛なのかもしれませんが、青鬼が取った行動が正しかったのかどうか考えさせられます。
青鬼が香川県のマスコットキャラになった理由
「泣いた赤鬼」に登場する青鬼は、なんと香川県のマスコットキャラになっているんです。
香川県は桃太郎伝説のある地方のひとつでもあるので、青鬼が香川県のマスコットキャラになっても何もおかしくはありませんが、ただ「泣いた赤鬼」と香川県には直接的な関連はないとのこと。
泣いた赤鬼のお話では、青鬼が旅に出たところで終わっています。
旅に出た青鬼が、香川県に立ち寄り人々の温かい心に感謝してこの地に住み着いたという設定にしているのだそう。
鬼ヶ島があるのも香川県
鬼が出てくるお話といえば、有名なのが「桃太郎」。
「桃太郎伝説」のある地方のひとつである香川県に、通称「鬼ヶ島」と呼ばれる「女木島(めぎじま)」があります。
鬼ヶ島に住んでいたとされる鬼は、泣いた赤鬼の青鬼ではなく、桃太郎に退治される鬼のほうなんですね。
女木島は、高松港の沖合い約4kmの瀬戸内海に浮かぶ島で、高松港からフェリーに乗って約20分ほど。
フェリーが発着する女木港には、おにの灯台もあります。
香川県の桃太郎伝説
【鬼ヶ島大洞窟】
女木島には、鬼が住んでいたとされる迷路状の洞窟「鬼ヶ島大洞窟」があり見学することができます。
全長400メートル、面積約4,000平方メートルの大洞窟で、ちょっとした探検気分が味わえますよ。
【桃太郎のモデル】
伝説によれば、桃太郎のモデルは、第7代孝霊天皇の8番目の子である稚武彦命(わかたけひこのみこと)であるといわれています。
住民が、鬼(海賊)に苦しめられていることを知った稚武彦命が、備前犬島(岡山県)、陶猿王(香川県)、雉ヶ谷(香川県)に住む勇士をお供に、鬼(海賊)が住む女木島に渡り、鬼退治をしたと伝えられています。
【熊野権現桃太郎神社】
香川県高松市鬼無(きなし)町にある「熊野権現桃太郎神社」は、桃太郎のモデルとなった稚武彦命のお墓と、お供の墓、鬼の墓があることで有名です。
鬼無(きなし)町の名の由来は、桃太郎が鬼を倒したから=鬼が無いからです。
まとめ
子どもの頃は、悪いことをすると「鬼がくるよ」なんてよく親に叱られていました。
鬼=怖ろしいというイメージしかなかった子ども時代に読んだ「泣いた赤鬼」と、大人になって改めて読んだ「泣いた赤鬼」では、自分が抱いた感想は全く違うものでした。
それにしても、直接の関連性が見当たらない「泣いた赤鬼」に出てくる青鬼をこじつけともいえる設定でマスコットとして採用しちゃう香川県はスゴイ!
さすがうどん県!