シミとひとことでいっても、種類があるのをご存じですか?
実は、大きく5種類に分けることができます。
それぞれのシミによって、原因や予防方法、対策が異なってきますので、まずは自分のシミはどれか知ることが大事です。
日光黒子(にっこうこくし)
一般的には「老人性色素斑」といわれているもので、ほとんどのシミはこのタイプです。
【特徴】
- 形や大きさは様々
- 境界線がハッキリしているため目立つ
- 20~30代頃から現われ、加齢とともに濃くなる
【原因】
- 長年、蓄積した紫外線ダメージ
- 加齢
- ターンオーバーの乱れ
紫外線を浴び続けると、肌を守るために、メラニンを作る細胞「メラノサイト」が活性化されます。
紫外線対策が不充分だったために、メラニンが過剰に作られてしまったり、肌のターンオーバーが乱れるなどして、メラニンが排出されにくくなると、シミになってしまいます。
【発生しやすい場所】
- 顔
- 背中
【対策】
紫外線は、季節や時間によって変化はあるものの、1年中降り注いでいます。
曇っていても降り注いでいますし、室内にも到達しますから、1年中紫外線対策が必要です。
日常生活では、SPFが20〜30、PAは++あれば充分効果がありますが、塗る量が少なかったり、汗で流れてしまったりすると効果が充分発揮されないので、こまめに塗り直すことも大切です。
どうしても、シミを取りたい、薄くしたいという場合は、皮膚科でレーザー治療を受ける方法もあります。
ただ、シミ取りは保険適用外なので、高額。
1度では綺麗にすることができず、何回か照射する必要があり、治療完了までには約半年くらい必要です。
肝斑(かんぱん)
治りにくい女性特有のシミです。
【特徴】
- 30~40代の女性に多い
- 境界線がハッキリしないもやっとしたシミ
- 左右対称にほぼ同じ形、大きさで現れる
- 閉経後には目立たなくなる
【原因】
女性ホルモンが関係しているといわれていて、妊娠・出産を機に生じることが多い。
【発生しやすい場所】
- 頬
- こめかみ
- 額
最初は、頬骨に沿って現われることが多く、目の周り、口の周りにはできません。
【対策】
シミの治療に効果があるレーザー治療ですが、肝斑の治療にはNG!
炎症が起こり症状を悪化させてしまう可能性があります。
効果的といわれているのが、アミノ酸の一種であるトラネキサム酸による治療。
トラネキサム酸は、抗炎症・抗アレルギー効果があり、湿疹やじんましんの治療に用いられてきた内服薬です。
内服薬以外では、トラネキサム酸配合のスキンケア用品を使用する方法もあります。
対称性真皮メラノサイトーシス(ADM)
肝斑とよく似ていますが、表皮ではなく、真皮に色素沈着するので、正確にはあざの一種に分類されます。
【特徴】
- 肝斑と似ているが、少し青黒い
- 思春期以降に発生しやすい
- 左右対称の粒状
【原因】
原因は明らかにされていない。
【発生しやすい場所】
- 頬
- 額の生え際
- 小鼻の脇
【治療方法】
あざの一種なので、美白成分配合の化粧品など外からの対策は無効です。
気になる場合は、皮膚科でのレーザー治療が有効です。
雀卵斑(じゃくらんはん)
一般的には「そばかす」といわれているもので、妊娠中、紫外線の影響で濃くなることもあります。
【特徴】
- 幼少の頃から現われ、思春期の頃に最も目立つようになる
- 茶褐色の小さな斑点が散らばって現れる
【原因】
遺伝性が強い。
【発生しやすい場所】
頬や鼻のまわり
【対策】
遺伝性のそばかすを消したい場合、レーザー治療が有効ではありますが、一番気になる思春期にレーザー治療はデメリットもありオススメできません。
思春期をピークに薄く目立たなくなることが多いので、コンシーラーやコントロールカラーなどで隠すのがオススメです。
炎症後色素沈着
ニキビやかぶれなどの肌トラブル、火傷などの痕がシミに変化したものです。
【特徴】
- シミの境界はハッキリせず、色ムラがある
- 時間とともに徐々に薄くなることが多い
【原因】
肌トラブルの炎症が長びくと、肌を守ろうとしてメラニンが大量に作られ、傷が治った後も、シミとして残ってしまいます。
肌トラブルは悪化させないことが大事です。
【発生しやすい場所】
全身どこにでもできる
【対策】
特にニキビは悪化させると、シミだけでなく、クレーターのように肌がボコボコになってしまい、メイクでもごまかすことが難しくなってしまいます。
できてしまったニキビは触らない、つぶさないこと、さらにニキビそのものができないように、生活習慣や食生活などに気をつけましょう。
まとめ
今のコンシーラーはとても優秀で、手軽にシミを隠すことができる便利アイテムなので、上手に活用しましょう。
シミをどうしても除去したい場合は、クリニックでレーザー治療を受けるという方法もありますが、デメリットもあるのでよく考えてからにしてくださいね。