最近は、連絡手段というとメールが主で、なかなかハガキや手紙を出すことも少なくなりました。
しかし、社会人になるとお礼状・お詫び状・招待状など意外に手紙を書く場面があります。
目上の方へのお手紙や、ビジネス文書にも欠かせない「時候の挨拶」、今回は「7月」をピックアップして紹介します。
ビジネス・フォーマルで使える7月の時候の挨拶
【時候を表す言葉 】
- 盛夏(せいか)・・・梅雨明けした後の本格的な夏
- 盛暑(せいしょ)/極暑(ごくしょ)・・・夏の暑い盛り
- 仲夏(ちゅうか)・・・夏のなかば
- 猛暑(もうしょ)/酷暑(こくしょ)/厳暑(げんしょ)・・・厳しい暑さ
- 炎暑(えんしょ)/炎熱(えんねつ)・・・真夏の焼けつくような暑さ
- 大暑(たいしょ)・・・7月23日頃。暑さが最も厳しくなる頃をさす
- 向暑(こうしょ)・・・ 暑い時候に向かうこと
- 三伏(さんぷく)・・・夏至以降の夏の最も暑い時期
これら7月の暑さを表す言葉の後ろに「〇〇の候」「〇〇のみぎり」を繋げて使用します。
ちなみに「候」も「みぎり」も、時節や時季を表す言葉です。
定番は「盛夏の候」「盛暑の候」で、そのあとは挨拶を繋げます。
例えば・・・
- 貴社ますますご繁栄のこととお慶び申し上げます。
- 貴社ますますご発展のこととお慶び申し上げます。
- 貴社におかれましては益々ご清栄のことと心よりお慶び申し上げます。
- 皆様にはますますご健勝のことと心からお喜び申し上げます。
- 平素は格別なご高配を賜り厚く御礼申し上げますなど・・・
親しい人やプライベートで使える7月の時候の挨拶
【時候を表す言葉】
- 海・七夕・土用の丑の日・夏休み
- 梅雨・暑さ
- 朝顔・ハイビスカス・セミ
- トマト・茄子・うなぎ・冷麦など
【例文】
- 梅雨が開けいよいよ夏本番を迎えるこの頃
- 日ごとに暑さが増してきましたが
- うだるような暑さが続いておりますが
- セミの声に暑さを覚える今日このごろ
- 例年になく過ごしやすい日が続いておりますが
- 垣根の朝顔も咲き始めました
- 海が恋しい季節となりましたなど・・・
時候の挨拶のあとに繋げる文章は次のようなものがよいでしょう。
- お元気でいらっしゃいますか。
- お元気でお過ごしのことと存じます。
- お変わりなくお過ごしでしょうか。
- お変わりありませんか。
- いかがお過ごしでしょうかなど・・・
丁寧な手紙の書き方【基本】
難しそうに思えますが、形式さえ覚えておけば意外に簡単に書くことができますよ。
ビジネス文書にも、もちろん使用できますので覚えておきましょう。
手紙は、頭語ではじまり結語で終わるのが一般的です。
- 頭語
- 時候の挨拶
- 主文・・・用件
- 結びの挨拶
- 結語
- あとづけ・・・日付・署名←省略してもよい
頭語と結語
頭語と結語は、こんにちは。さようなら。に当たる言葉です。
普通だと、段落の最初の字は、1文字下げて書きますが、頭語の場合は、1文字下げずに一番上から書き始めます。
頭語と結語は決まった組み合わせがいくつもありますが、代表的な組み合わせがこちらです。
【一般的な手紙の場合】
頭語に拝啓(はいけい)、結語に敬具(けいぐ)を使用することが多いです。
主に女性が使うものに、頭語「一筆申し上げます」、結語「かしこ」があります。
【お客様や目上の方への丁寧な手紙の場合】
頭語に謹啓(きんけい)、結語に敬具(けいぐ)を使用することが多いです。
主に女性が使うものに、頭語「謹んで申し上げます」、結語「かしこ」があります。
時候の挨拶
時候の挨拶には、相手の安否や健康など近況を尋ねる挨拶を繋げます。
自分の近況を知らせるのは、その後です。
主文
主文に入るときは、改行して1文字下げて新しい段落にし、「さて」「このたびは」などと書き始めます
結びの挨拶
結びの挨拶では、相手の健康や活躍を祈る言葉などを添えます。
注意する点は、文のはじめ「時候の挨拶」で使った言葉を再度繰り返さないことです。
【結びの言葉の例】
- 貴社の更なるご発展を心よりお祈り申し上げます。
- 引き続きご支援ご厚情を賜りますよう宜しくお願い申し上げます。
- 酷暑の折、どうかくれぐれもご自愛ください。
- まずは暑中のお見舞いを申し上げます。
- 皆様のご健康を心よりお祈りいたしておりますなど・・・
まとめ
四季や季節感を大事にする日本の時候の挨拶は美しいなと感じます。
お子さんがいらっしゃるご家庭なら、幼稚園や学校からのプリントでは、必ず時候の挨拶から始まっているので、参考になると思いますよ(^^)