今年も、沖縄と奄美地方の梅雨入りが発表されましたね。
沖縄は、5月16日ごろ、昨年より16日早く平年より7日遅いの梅雨入り。
奄美地方は、5月14日ごろ、昨年より13日早く、平年より3日遅い梅雨入りとのこと。
毎年、梅雨入りも梅雨明けも「△月○日!」ではなく、〇日ごろと言うのが不思議で仕方がありませんでした。
なぜなのでしょうか。調べてみました。
そもそも「梅雨」とは?
梅雨とは、春から夏に移行する6月~7月にかけて降る季節的な雨のことで、おおよそ40~45日間続きます。
日本特有の気象現象だというイメージがありますが、東アジアの一部地域(朝鮮半島・中国の南部)にも梅雨はあります。
日本でも梅雨がない地域があります。
北海道と小笠原諸島です。
梅雨は、梅雨前線によってもたらされますが、この梅雨前線は北上するほど威力が弱まり、北海道に到達する頃には、ほぼ消滅しかけてしまっているからです。
1~2週間ほどぐずついた天気が続き、雨も降るものの「梅雨」とよべるほどではないのです。
小笠原諸島も梅雨はありませんが、亜熱帯の気候なので、夏はスコールに悩まされます。
何をもって梅雨入り・梅雨明けとしているの?
梅雨入り・梅雨明けを決めるのは、気象庁ですが、梅雨入り・梅雨明けに、ハッキリとした定義はありません。
【梅雨入りが発表されるのは・・・】
- 曇りや雨が1週間以上続くだろうと予報されたとき
- 曇りや雨が実際に1週間以上続いたとき
- 梅雨前線がその地域に達したとき
梅雨明けも同様です。
【梅雨明けが発表されるのは・・・】
- 晴れが1週間以上続くと予想されたとき
- 晴れが1週間以上実際に続いたとき
- 梅雨前線が南下し、戻らないだろうと予想されたとき
予想を元にして発表しているのですね。
ちなみに、最も早い梅雨入りは、1963年の5月6日頃、最も遅い梅雨入りは、1967年と2007年の6月22日頃でした。
そして、最も早い梅雨明けは、昨年2018年の6月29日頃で、最も遅い梅雨明けは、1982年の8月4日頃でした。
読み方は「つゆ」それとも「ばいう」?
「つゆ」と「ばいう」どちらも間違いではありません。
ただ「梅雨」の場合は「つゆ」、「梅雨前線」の場合は「ばいう」と読むことが多いです。
「ばいう」の由来は、ちょうど梅の実が熟し収穫時期を迎える時期だからという説が有力です。
「梅」と「雨」で、なぜ「つゆ」と呼ぶようになったのかには諸説あり、どれも推測の域を出ませんが、草に露(つゆ)がたまるからという説が有力のようです。
梅雨入り・梅雨明けが〇日頃と発表されるのはなぜ?
○日に梅雨入り・梅雨明けとは言わず「〇にち頃に5日間程度の「移り変わり」の期間があります。したとみられます」と曖昧な表現をするのはなぜでしょうか。
梅雨入り・梅雨明けには、平均5日間程度の「移り変わり」の期間があります。数日間かけて梅雨入り、梅雨明けが進むことから、1日に特定することは必ずしも正確な表現とはいえないからです。
そのため「○日頃」という表現を用いています。
今年、2019年も、既に沖縄・奄美地方の梅雨入りが発表されましたが、実はこの日付は仮の日付です。
正式に梅雨入りと梅雨明けの月日が確定するのは秋なんですよ。
秋になってから「今年は梅雨明けがありませんでした」と発表されることもあります。
「平年」と「例年」ってどう違うの?
梅雨に限らず、天気予報では「平年」と「例年」という言葉が用いられていますが、いまいち使い分けがわからないですよね。
平年とは?
気象で使う時の「平年」は、過去30年間の平均値のことを表しています。
ちなみに、平年(過去30年の平均)だと、梅雨入りは6月8日ごろ、梅雨明けは7月21日ごろです。
例年とは?
「稀に違うこともあるが、たいていの年は同じであること」を、例年といいます。
まとめ
梅雨というと、ジメジメしていて気分も憂鬱になりますよね。
湿度が高くなることから、食中毒、熱中症にも注意が必要。そして梅雨明けが近づくと雷雨が増えます。
ここで雨が降らないと水不足になり大変ということはわかるのですが、毎年、梅雨明けが待ち遠しくて仕方がありません。
みなさんはどうですか?