日本の夏の風物詩として、古くから親しまれてきたホタル。
夏の訪れを告げるホタルの光は、幻想的で、昔から人々の心を魅了し続けています。
ホタルの数が減り続けていることもあり、最近では「ホタル観賞ツアー」なども人気です。
日本で見られるホタル
ホタルの仲間は世界中で約2000種類、日本には、約50種類存在しています。
日本で親しまれているホタルといえば「ゲンジホタル」「ヘイケホタル」でしょうか。
ゲンジホタルは、体長15mm前後とヘイケホタルよりも大きく、発光も強め、光る間隔も長いので、鑑賞する人の間でも人気です。
ホタルの観賞時期
ホタルが鑑賞できるのは、ゲンジホタルが6月上旬~7月頃まで、ヘイケホタルは6月下旬~8月頃までの、夜7時~9時頃です。
【ホタルが活発に活動する条件】
- 月明かりがない(曇りの日)
- 湿度が高い
- 風がない
ホタルはなぜ光るの?
日本には、約50種類のホタルがいますが、実は、すべてのホタルが発光するわけではなく、発光するのは約10種類程度のようです。
また、その光り方もホタルによって違いがあります。
ホタルのお尻には、黄色い「発光器」というものがあります。
その中にある「発光する物質」と「発光を助ける酵素」、そして「体の中の酸素」が反応して光を出します。
ホタルの光は、電球のように熱くならないので、冷光とよばれています。
光りながら飛んでいるホタルはほとんどがオスで、メスにプロポーズをしています。
メスは、草や葉に止まって小さな光を出しています。

ホタルを観賞するときのマナー
- 触らない、捕まえない
- 光や音が出るものを使わない
- 生息エリアを汚さない
- 肌は出さず歩きやすい靴を履く
ホタルは採らないこと
1年をかけて成虫になったホタルの命は、長くても1週間ほど。
絶滅の危機に瀕している希少な生物です。
来年もまたたくさんのホタルに会えるように、触ったり捕まえたりすることはやめましょう。
生息エリアを汚さないこと
ホタルは綺麗な水源でしか生息できません。
ゴミは必ず持ち帰りましょう。
光や音が出るものを使わないこと
ホタルは強い光を向けると、光るのをやめてしまいます。
スマホ・カメラのフラッシュ、懐中電灯を向けないように注意しましょう。
フラッシュはたかずムービーで撮影するのがオススメです。
近隣住民への迷惑にもなるので、静かに鑑賞してくださいね。
肌は出さず、歩きやすい靴を履くこと
ホタルが生息しているのは、草が茂った自然豊かな場所ですから、スカートなど肌を露出する服装はNG!
上着も長袖のはおりものがあると◎。
視界が悪い中を歩くことになるので、靴はスニーカーがオススメです。

関東のホタル鑑賞スポット
水が綺麗で自然豊かな場所にしか生息しないホタルですが、首都圏でも鑑賞できるスポットがあります。
【東京都】
- ホテル椿山荘東京 ほたるの夕べ(2019年5月17日~7月7日)
- 足立区生物園 ホタルの夕べ(2019年6月6日~2019年6月9日)
- よみうりランド ほたる鑑賞会(2019年6月の金・土・日)
- 久我山ホタル祭り(2019年6月15日~16日)
- ほたる公園 福生ほたる祭(2019年6月15日)
【埼玉県】
- 秩父ミューズパーク ほたる観賞の夕べ(6月29日)
- 東武動物公園 ほたリウム(1年中)
- 川口グリーンセンター
- 北本自然観察公園
東武動物公園のほたリウム」は、1年間を通してホタルが鑑賞できる世界初の劇場型の施設 。本物のほたるが約1万匹生息している大型水槽があります。
【千葉県】
- いすみ市山田川周辺源氏ぼたるの里 源氏ぼたる観賞の夕べ&源氏ぼたる祭り(2019年5月29日~6月1日)
- ロマンの森共和国
- 大町自然観察園
- 千葉市昭和の森公園
【神奈川県】
- 三溪園 蛍の夕べ(2019年5月17日~5月26日)
- 浄徳院菖蒲園
- 厳島湿生公園
- 万葉公園
まとめ
和歌や俳句など、1000年以上も前から、親しまれてきたホタル。
いつもと違ったデートを楽しみたいカップルや、子どもに貴重な体験をさせてあげたい家族連れにも、オススメのホタル観賞。
約1年かけて成虫になり、光を放つのはわずか1週間程度。
その儚さと美しさ、そして癒し、ぜひ体験してみてくださいね。