冠婚葬祭や、就職の面接など改まった場での服装、悩みますよね。
小・中・高校生時代であれば、学生の礼服=制服という考えが主流ですから、どこに行くにもとりあえず「制服」を着ていればOKでしたが、大学生や社会人ともなるとそうはいきません。
特に判断が難しいのが、招待状や案内状で「平服でお越しください」とあった場合の服装ではないでしょうか。
普段、「礼服」という言葉はよく見聞きしますが、「平服」という言葉はなかなか使用することが少ないので「平服ってなんのこと?」と疑問に思う人も多いかもしれません。
ここでは、平服の本当の意味と、シチュエーション別の服装、ドレスコードなどを紹介しますので、服装に迷った場合の参考にしてくださいね。
◆平服ってなに?
友人の結婚式に、会社のレセプションパーティなど、社会に出れば招待状や案内状をいただく機会は格段に増えるでしょう。
その招待状や案内状に「平服でお越しください」とあった場合、パニックにならないよう、この機会にきちんと覚えておきましょう。
平服の意味
平服の意味がわからなくても、今の時代は便利です!
ササッとネットで検索です。
すると「普段着ている衣服」とか「平服の対義語は礼服」などと書いてあります。
礼服の対義語で、普段着ている服・・・と考えると、ほとんどの人が、日常的に着ているカジュアルな服装をイメージすると思います。
そこで「普段着で行けばOKなのね♪」と、いつも通りのスタイルで出かけてしまうと、大変なことになってしまいます。
一人だけ浮いてしまったり、恥をかいてしまうでしょう。
なぜなら、「平服でお越しください」の「平服」は、普段着のことではないからです。
平服は「普段着」の意味なのに、どういうことなのでしょうか。
公の場での「平服」は普段着ではありません
平服の意味自体は、普段着ている服なのですが、冠婚葬祭やパーティなど公の場での平服は、普段着のことをさしているわけではありません。
冠婚葬祭の招待状などで「平服でお越しください」とある場合は、「必ずしも礼服(正礼装)でなくてもかまいません」という意味で、決して「普段着でかまいません」という意味ではないからです。
平服=私服ではなく、平服=略礼服のことなのです。
略礼服とは?
冠婚葬祭の招待状などで「平服でお越しください」とある場合は、「正礼装でなくてもかまいません」「略礼装でかまいません」という意味です。
では、この略礼装とはなんのことでしょうか。
略礼装は、ドレスコードのうちのひとつです。
欧米では、その場所にふさわしいとされる「ドレスコード」がありますよね。
日本で「ドレス」というと、お姫様とか、結婚式で新婦さんが着るようなドレスをイメージしてしまうので「えっ?!ドレスを着るの?」とついビックリしてしまいますが、ドレスコードは、日本語に直すと「服装の規定」のことです。
【ドレスコード】
- 正礼装(フォーマル)・・・燕尾服、イブニングドレスなどを指す
- 準礼装(セミフォーマル)・・・タキシード、カクテルドレスなどを指す
- 略礼装(インフォーマル)・・・ダークスーツ、ワンピースなどを指す

◆欧米のドレスコードは、日本でいうTPO
冠婚葬祭の招待状などで「平服でお越しください」とある場合は、「正礼装でなくてもかまいません」「略礼装でかまいません」という意味であることがわかりましたよね。
日本では、欧米ほどドレスコードの概念が強くありません。
フォーマルだけでも、正礼装(フォーマル)、準礼装(セミフォーマル)、略礼装(インフォーマル)の3つの格が存在し、その下にもスマートエレガンス、カジュアルエレガンス、ビジネスアタイア、スマートカジュアルがあります。
フォーマルという言葉は知っていても、セミフォーマル、インフォーマルは初めて聞いたという人もいるかもしれません。
フォーマル、セミフォーマル、インフォーマルがどう違うのかも、よくわからないという人が大半だと思います。
日本では、ドレスコードという言葉よりも、「TPOに合った服装」「TPOをわきまえた着こなし」などと言われる場合の方が多いです。
平服はTPOをわきまえた着こなしが重要
TPOは社会人として必要なマナーのひとつですよね。
【TPOとは?】
- Time・・・時間
- Place・・・場所
- Occasion・・・場合
TPOとは、Time(時間)、Place(場所)、Occasion(場合)の頭文字をとった和製英語で、時と場所に合わせた服装の使い分け、振る舞いという意味です。
このことから、招待状や案内状に「平服でお越しください」と書いてあった場合は、礼服ほど正装はしなくていいが、その場に適した服装、周囲への配慮が感じられる服装で来てくださいと解釈することができます。
そのように考えると、招待状や案内状が出される公の場へ、普段着(カジュアルウェア)で行くのはマナー違反であることがわかりますよね。
どのような場所で、どんな人が集まるのかをリサーチして、服装を判断しなくてはなりません。
自分だけが恥をかくだけならまだしも(それもだいぶ嫌ですが・・・)、一緒に参加する人や、招待してくれた人にまで恥をかかせてしまい、場を白けさせてしまうことにもなりかねませんから、しっかりと準備することが大切です。
その場に合った服装、その場に応じた礼儀作法は、社会人なら覚えておくべきマナーのひとつです。

◆なぜ、わざわざ「平服でお越しください」と書くの?
平服の意味自体は「普段着ている服」なのに、冠婚葬祭などの招待状で「平服でお越しください」とあった場合は、普段着ではなく略礼装を指すだなんて、ややこしいですよね。
それなら、わざわざ「平服でお越しください」なんて書かずに「略礼服でお越しください」とか「普段着はご遠慮ください」などと書いてくれればわかりやすいのに・・・なんて思ってしまいます。
混乱を招くだけのように感じる「平服でお越しください」の一文ですが、これは、招待する側の「堅苦しくないパーティですので気軽にお越しください」という気遣いからの言葉なのです。

◆シチュエーション別の服装
「平服でお越しください」の意味が、TPOをわきまえて、その場に適した服装、周囲への配慮が感じられる服装できてくださいという意味だと理解はできても、いざ「平服でお越しください」と言われたら、何を着たらよいのかと悩んでしまいますよね。
男性は、どのシチュエーションであっても、基本は「スーツ」なので、比較的悩まずにすむと思いますが、女性はファッションの幅が広いため服装に迷ってしまいがち。
そこで、次からは、それぞれのシチュエーション(就職の面接・結婚式・入園入学・同窓会・式典・パーティ・お葬式)にふさわしい平服のコーディネートや、ポイントを紹介していきますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
就職活動の面接での「平服」
就職の面接要項に「平服でお越しください」と書かれていることがあります。
学校で面接時の指導も受けますし、まさか普段着で臨む人はいないと思いますが、「わざわざ、平服でお越しくださいと書いてあるってことはなにか意味があるのかな?」とか「もしかしたら普段の私服を見たいのかな?」「スーツを着て行って浮いてしまったらどうしよう・・・」などと不安になりますよね。
「平服でお越しください」の意図としては、スーツで来ることを前提に、堅苦しい会社ではないので、緊張せず気軽に来てくださいという気持ちのあらわれで、服装自体を指定しているわけではないケースがほとんどです。
中にはわざと「平服でお越しください」と書くことで、どんな服装で面接に来るのか、常識があるかどうかを試すという会社もあるようです。
では、就職の面接時の平服は何を着たらいいのでしょうか。
面接時の平服は「リクルートスーツ」
一般企業の就職の面接で「平服」を求められたときは、男女ともリクルートスーツを着用するのが最も安心です。
一般企業の面接で、シンプルなスーツを着ていて咎められることはまずありません。
リクルートスーツだと「みんな同じような感じで面白くない!」とか「個性を出してオシャレをアピールしたい!」と考える人もいるかもしれませんが、アパレル業界や美容業界、デザイン系など個性を求められる企業でもないかぎりは、悪い印象しか持たれません。
企業というものは、組織、協調性を大事にするので、一般企業の面接時にスーツ以外で臨めば、「常識がない人だ」「協調性がなさそうだ」「自己主張が強そうだ」と思われてしまうでしょう。
一般企業の面接で、服装でアピールするのはやめておいた方が無難です。
ただ、アパレル業界など、個性やセンスを求められる業種の面接では、地味なリクルートスーツだと、かえってマイナスになることもあるようです。
アパレル業界などでは、トレンドを重視した、清潔な服装が好印象とのことです。

【一般企業の面接時:服装のポイント】
- 安心なのはリクルートスーツ
- 襟付きの白いシャツ
- パンツスーツでも問題なし
- スカートは、座った時に短くなりすぎないこと
- ワンピーススーツは、面接官によっては好まない人もいるのであえて選ぶ必要はない
- 最も大事なのは清潔感
- ネイルやアクセサリーはしない方が無難
- 足元はヒールが5cmくらいのシンプルな黒のパンプス
- バッグはA4サイズの書類が入り、自立するもの
服装だけでなく身だしなみにも注意
面接では、第一印象でほぼ決まってしまうといっても過言ではありません。
その時間にして数秒のことです。
身だしなみはいうまでもありません。
髪はシンプルにまとめ、顔の表情にも注意しましょう。
挨拶ですが、挨拶と同時におじぎをするより、相手の目を見て挨拶の言葉を言い、言い終わってからおじぎをする方が好印象です。

稀に「私服で」と言われることも・・・
就職の面接で、「平服でお越しください」を通り越して「私服でお越しください」というケースが稀にあります。
この時も「私服」という言葉だけを真に受けて、本当に日常着ているようなラフな格好で行くのはNGです。
この場合の「私服」は、「スーツである必要はありません」という意味であることがほとんどです。
ジャケットを着るなど、清潔感があるきれいめ服装を選んだ方が安心です。
カジュアルオフィススタイルを参考にするのがオススメです。
「私服で」ではなく「私服可」であった場合
「私服でお越しください」ではなく「私服でも可」となっていた場合は、どうしたらよいのでしょうか。
日本語の言い回しって難しいですね・・・。
このケースでは、リクルートスーツでOKです。
新卒ではなく転職活動の場合の「平服」は?
新卒の就職活動で、「平服でお越しください」と言われた場合は、リクルートスーツで面接に臨むのがベストですが、転職活動中である場合はまた変わってきます。
リクルートスーツは、「フレッシュ」「新人」といったイメージがどうしても強いため、転職活動には不向きです。
社会人経験があるにもかかわらずリクルートスーツでは、違和感があるどころか「頼りない」という印象を与えてしまいかねません。
転職活動の面接の場合は、シンプルで清潔感がある上下揃いのスーツを選びましょう。
スーツは、上下が揃っていることと、ベーシックな色であれば、「黒」や「紺」でなくても構いません。
明るいグレーなんかも好印象ですよ。
インナーは、デザインがシンプルで清潔感のあるものであれば、シャツでもブラウスでもカットソーでもOKです。
フリルやレースがたくさん付いたものは避け、白や淡いピンク、水色のシャツなんかもオススメです。
黒や紺のスーツの場合は、白のシャツを合わせると、リクルートスーツに見えてしまうので、インナーを工夫して印象を変えましょう。

結婚式・披露宴の平服
社会人になると、増えてくるのが結婚式への出席です。
私も、ご祝儀でお給料が消える・・・という経験を何度かしたことがありますが、結婚式や披露宴の招待状に「平服でお越しください」と書かれていることは本当に多いです。
冠婚葬祭は、それなりの服装で伺うのは常識なので、普段着のようなカジュアルな服装ででかける人はいないと思いますが、今はレストランウェディングなども多いので、「平服でお越しください」の一文があることにより、あまりかしこまった服装じゃない方がいいのかも?と頭を悩ませることになります。
もちろん、この場合の平服も、普段着・カジュアルウェアを指すわけではありません。
その場に適した服装、周囲への配慮が感じられる服装で来てくださいという意味です。
【結婚式の平服】男性の場合
男性の場合、結婚式で「平服でお越しください」といわれたら、スーツで問題ありません。
お祝いの席なので、少し明るめのスーツでもOKですが、新郎新婦の色である「白」は避けましょう。
一般的には、ブラック、グレー、ネイビーなどダークカラーのスーツに、白、淡いブルーやピンクのシャツ、キレイな色のネクタイ、足元は黒色の革靴を選ぶのが基本です。
黒色のシャツやネクタイはNGです。
ポケットチーフを足すと、お祝いの席らしく華やかに見えますよ。
【結婚式の平服】女性の場合
女性の場合は、結婚式で「平服でお越しください」といわれたら、スーツやワンピースで問題ありません。
スーツは、ワンピーススーツでも、パンツスーツでもOK。
ワンピースは、肌の露出があまり多くない上品なデザイン(袖付き、膝丈)のものがオススメです。
袖のないワンピースを着る場合は、ボレロやショールを身につけ、肩を隠しましょう。
【素材】
素材が綿や麻素材だと、どうしてもカジュアルな印象になりやすいので注意しましょう。
サテンやシフォンなどは、光沢があり華やかな印象なので、結婚式に向いています。
【色】
「黒」は、フォーマル・上品なイメージもあるので、選びがちですが、お祝いの席で上から下まで「全身黒ずくめ」はNGです。
黒い服を選んだ場合は、ボレロやショール、小物を華やかな色味にしましょう。
ゴールドの小物を合わせると、ゴージャスで華やかな印象に、シルバーの小物を合わせるとシックで大人っぽい印象になりますよ。
【足元】
足元は、ベージュのストッキング+ヒールのあるパンプスがマナーです。
【バッグ】
バッグは、大きすぎるバッグはマナー違反になるので、フォーマル向けの小さめのパーティーバッグにしましょう。

結婚式の服装。コレはNG!
冠婚葬祭の中でも、特に出席することが多くなるのが結婚式ですよね。
結婚式や披露宴に何度も出席していると「慣れ」から、うっかり結婚式にふさわしくない服装を選んでしまうことがあるかもしれません。
新郎新婦にとっては、一生に一度の結婚式であり、親戚一同が集まる場でもあります。
知らなかった・・・ではすまされません。
自分の非常識な服装で、新郎新婦に迷惑をかけ、一生に一度の結婚式を台無しにしないよう、気をつけるべきポイントをまとめました。
【新郎新婦とかぶるのはNG!】
◆白い服
「白」は新郎新婦の色とされているので避けます。
ベージュも、淡い色であれば遠くからだと白に見えてしまう可能性がありますから、白に近いベージュも避けた方が安心です。
◆ヘアアクセサリーにも注意
生花や、花のヘアアクセサリー、ティアラなどは、新婦とかぶる可能性大なので避けましょう。
【全身真っ黒な服はNG!】
白じゃなければいいはず・・・と、全身真っ黒な服装は、喪服をイメージしてしまうので避けましょう。
【派手な服装はNG!】
主役はもちろん新郎新婦です。
新郎新婦より目立ってしまうような派手な服装は控えましょう。
【露出が高い服装はNG!】
丈が極端に短いスカートや、胸元が大きくあいたワンピースなど、肌の露出が高い服装は控えましょう。
肩だしはマナー違反なので、袖がないワンピースを着る場合は、ボレロやショール、ストールを羽織りましょう。
【ファーや毛皮を使った服や小物はNG!】
動物の毛を使ったファーや毛皮、ヘビ革、ワニ革、アニマル柄などは、動物の殺生をイメージさせ縁起が悪いので、お祝いの席にふさわしくありません。
こういった素材や柄は、羽織もの、バッグや靴などの小物に使われていることが多いので選ぶ時は注意しましょう。
【足元は特に注意!】
黒色のストッキングやタイツ、素足はマナー違反です。
また、オープントゥ、ミュール、サンダル、ブーツはフォーマルな場ではマナー違反とされているので、注意しましょう。
カジュアルな装いで・・・とある場合
最近、人気のガーデンウェディングやレストランウェディングの招待状では、「平服でお越しください」どころか「カジュアルな装いでお越しください」と書かれているケースもあります。
カジュアルとは、「格式ばらない」「くつろいだ」「気軽な」という意味で、普段着を指すことが多いですよね。
だからって、普段のラフな格好で行こうものなら、ひんしゅくを買ってしまいます。
ドレスコードで使用される「カジュアル」は、「きちんと感のあるキレイめのおしゃれ着」のようなイメージです。
新郎新婦のご両親や、職場の上司なども出席されていますから、カジュアル過ぎないようにするのはマナーです。
男性なら、ジャケパンスタイル(ジャケット+襟付きシャツ+ネクタイ+スラックス・チノパン+革靴)、女性なら、ワンピーススタイルがオススメです。

結婚式の二次会の平服
結婚式の二次会だけに出席するケースも多いですよね。
招待状に「平服でお越しください」とある場合は、二次会の会場の雰囲気に合わせて服装を選ぶのがポイントです。
結婚式、披露宴と同様、男性はダークカラースーツ、女性はワンピースやスーツが基本になります。
結婚式、披露宴では、肩だしはマナー違反ですが、二次会では羽織ものなしでも構いません。
【二次会の会場がホテルの場合】
二次会の会場が、ホテルや高級レストランなど、フォーマル度の高い会場であった場合は、フォーマルなスーツやワンピースがオススメです。
【二次会の会場がレストランの場合】
二次会の会場が、レストランなどセミフォーマルな場所で行われる場合は、フォーマルでなくてもOK。
レースやフリルが付いた上品なワンピースや、セットアップスーツなどがオススメです。
【会場がカフェや居酒屋の場合】
二次会の会場が、カフェや居酒屋、カラオケボックスなど、カジュアルな場所で行われる場合は、フォーマルな服装だとかえって浮いてしまうこともあります。
だからといって、Tシャツやパーカー、ジーンズなどのラフな格好はNGです!
キレイめな服装がオススメです。

同窓会の平服
同窓会の案内状に「平服でお越しください」とある場合は、どうしたらよいのでしょうか。
同窓会なので、幹事さんや友人に確認するのが一番ですが、同窓会が行われる会場で判断することもできます。
【同窓会の会場が、居酒屋・カラオケボックス】
カジュアルな格好でも問題ありません。
【同窓会の会場が、ホテルや高級レストラン】
それなりにキレイな服装で出席しましょう。
服装に迷ったら、男性ならスーツやジャケットスタイル、女性ならワンピース+羽織り物(ボレロなど)にすれば、浮くことはないでしょう。
入園式・入学式の平服
入園式・入学式の案内に「平服でお越しください」と書いてある場合も多いです。
この場合も、平服=普段着ではありません。
私も3人子どもがおりますので、入園入学、卒園卒業は何度も経験しています。
今までに、パーカー、トレーナー、デニム、スニーカーといった普段着で参加している強者も何度か見かけたことがありましたが、明らかに浮いていました。
子どもの学校の式典は、キレイめな服装であれば、問題はありません。
入学式後に、記念集合写真を撮ることが多いので、写真に残っても恥ずかしくない服装で行きましょう。
- セットアップスーツ
- ワンプース+ジャケット
- キレイめブラウス+ジャケット+スカート(パンツ)
地域、園や学校によっても違いがあるので、不安な場合は、先生やママ友に入園・入学式の雰囲気を聞いておくと安心です。
コサージュや、アクセサリーも悩みどころですが、付けても付けなくてもどちらでもOKです。
服の色がダークカラーの場合は、付けている人が多い印象です。
ストッキングは、卒園・卒業式では、黒やタイツを履きたくなる気持ちはわかりますが、基本的にベージュがマナーです。
主役は子どもですから、華やかさよりもきちんと感、清潔感が大事です。

式典・パーティの平服
祝賀パーティーや、取引先のレセプションパーティーの場での平服は、基本的に、男性はスーツスタイル、女性はワンピーススタイルで問題ありません。
式典・パーティの種類によっては、ビジネススーツなど地味な服装では、かえって浮いてしまうこともあるので注意しましょう。
また、ファッション系のレセプションパーティーでは、華やかなドレスに、そのブランドのアイテムを1つは身につける配慮が必要です。
このように、相手側の会社とパーティのスタイルをしっかりと把握して判断しましょう。
会社の代表としてパーティに参加する場合、会社の上司から「服装はセミフォーマルで・・・」などと指定があることもあります。
その時に「セミフォーマルって何?」とならないよう、ドレスコードも覚えておくと安心ですね。
ドレスコードの種類については、後述しますが、ちなみにセミフォーマル(準礼装)とは、結婚式や披露宴に参列する際の服装と考えるとわかりやすいかなと思います。
- 男性・・・ダークスーツ
- 女性・・・スーツ、ワンピースなど
女性の場合、スカートの丈はロングではなく、ひざ丈くらいで、露出は控えめにします。
足元は、ベージュカラーのストッキングに、普段履いているパンプスでも問題ありません。
ミュールやブーツはもちろんNGです!

お葬式での平服
社会人であれば、きちんとした喪服を1着は用意しておくべきで、お葬式ではきちんとした喪服を着るのが常識です。
ストッキングは、基本的に肌が少し透ける程度の濃さの無地の黒色です。
アクセサリーは、結婚指輪以外のアクセサリーは身に付けません。
ただし、真珠はOKです。
真珠は、「涙の象徴」といわれ、お悔やみの場にふさわしいアクセサリーとされているためです。
真珠のネックレスを身に付ける場合は、注意が必要です。
必ず一連のものを身につけるようにします。
二連のネックレスは「不幸が重なる」という意味があるので、お悔やみの場ではマナー違反になります。
喪服にも格がある
お葬式で着る「喪服」にも格があり「正喪服」「準喪服」「略喪服」の3つに分けられます。
【正喪服】
正喪服とは、喪主や配偶者、喪主の近親者が着る喪服のことをいいます。
- 男性・・・黒のモーニングコート・紋付羽織袴
- 女性・・・黒のワンピース、アンサンブル、スーツ、黒無地の着物
【準喪服】
準喪服とは、参列者が着る喪服のことをいいます。
- 男性・・・ダブルまたはシングルのブラックスーツの喪服
- 女性・・・黒のワンピース、アンサンブル、スーツの喪服
【略喪服】
略喪服とは、喪服ではなく、ダークグレーや紺など、地味な色合いの服装です。
- 男性・・・地味目のスーツ
- 女性・・・地味目のワンピース、アンサンブル、スーツ

お葬式で「平服でお越しください」といわれるのは稀
お葬式の場合ですと「平服でお越しください」ということはほとんどありません。
ただ、無宗教であったり、故人の意向に沿って「平服でお越しください」と言われることが稀にあるようです。
しかし、いくら「平服でお越しください」と言われても、お葬式には喪服を着るのが常識です。
ただ、きちんとした喪服を持っていなかったり、太ってしまっていて手持ちの喪服が着られないという状況下で「平服でお越しください」と言われた場合は、喪服でなく略喪服とよばれる服装でも構いませんが、社会人ならきちんとした喪服を着用した方がよいと思います。
略喪服とは、通夜や法要の際に着る地味目の服装のことです。
地味な色合いで、シンプルなデザインの無地のもの、装飾が華美でないものを着ていきましょう。
- 男性・・・地味な色合いのスーツ+白シャツ+黒いネクタイ+黒い靴下+黒い革靴
- 女性・・・地味な色合いのアンサンブル、スーツ、ワンピース+肌が透ける薄手の黒いストッキング+地味な色合いのパンプス
お別れ会は平服で参加する
最近は、葬儀を家族や親族だけで行う「家族葬」が増えています。
家族や親族で、葬儀や火葬を済ませた後、知人や友人に亡くなったことを伝える「お別れ会」や「偲ぶ会」が行われることがあります。
お別れ会の案内状には「平服でお越しください」と書かれてある場合が多く、この場合は、喪服でも、略喪服でもOKです。

フォーマルな場でのドレスコード
「平服でお越しください」というのは、堅苦しくないパーティーにしたいという意図と、「正装(礼装)でなくても構いません」「緊張せずにお気軽にお越しください」という招待する側の気遣いや配慮のあらわれです。
ここまで、平服のコーディネート例を挙げてきましたが、普段「パーティ」などとは無縁の人からすれば、平服(略礼装)でさえも正装に思えますよね。
となると、本当の正礼装とは、どんな服装のことをいうのでしょうか。
フォーマルな場での、ドレスコードには、正礼装(フォーマル)、準礼装(セミフォーマル)、略礼装(インフォーマル)があります。
正礼装(フォーマル)、準礼装(セミフォーマル)は、着用する時間にもルールがあり、18時までは昼の装い、18時以降は夜の装いになります。
また、女性の服装に関しては、スカート丈や素材、露出に関しても細かい決まりがあるんですよ。
正礼装(フォーマル)とは?
正礼装(フォーマル)は、最も格式の高いドレスコードです。
昼と夜とで、着る服装が違い、スカート丈や素材、露出に関しても細かい決まりがあるのが特徴です。
ホテルなどの格式高い会場で行われる結婚式や披露宴で、新郎や、新郎新婦の実父、媒酌人が着ている服装が正礼装にあたります。
また、政治家の内閣組閣時の記念撮影の服装や、一般参賀で女性皇族がお召しになられているドレスをイメージするとわかりやすいかと思います。
男性の正礼装
昼間(18時まで)の装い・・・モーニングコート
- 前が大きく割れた特徴的な形の黒い上着
- コールパンツ・・・グレーと黒、もしくは白と黒のストライプのズボン
- ウイングカラー、もしくはレギュラーカラーの白無地のシャツ
- グレーやアイボリーなどのベスト
- シルバーグレー、もしくは白黒のストライプのタイ
夜間(18時以降)の装い・・・テイルコート(燕尾服)
- 上着の後ろがツバメの尾のように二つに割れた特徴的な形の燕尾服
- 上着と共布で、横にラインが二本入ったズボン
- ウイングカラーでイカ胸の白無地のシャツ
- 白の蝶タイ
女性の正礼装
昼間(18時まで)の装い・・・アフタヌーンドレス
- ワンピース型のドレス
- 七分袖以上の長袖
- スカート丈は長め(くるぶしまでの総丈か、それ以上の長さ)
- 襟ぐり・胸元の開きも狭く露出が少ない
- 光り物、輝くものは避ける
夜間(18時以降)の装い・・・イブニングドレス
- 光沢のある素材の華やかなワンピース型のドレス
- 袖はなく、肩、胸元、背中を出したデザイン
- スカート丈は長め(靴先が見えるヒール丈)
- 夜の正装は、光り物が歓迎されるので、豪華なアクセサリーを合わせる

準礼装(セミフォーマル)とは?
正礼装に準ずる改まった装いが準礼装です。
結婚式・披露宴の主賓クラスとして招待された場合、主流となる服装です。
正礼装と同様、昼と夜とで、着る服装が違い、スカート丈や素材、露出に関しても細かい決まりがあるのが特徴です。
男性の準礼装
昼間(18時まで)の装い・・・ディレクターズスーツ
- 黒のジャケット
- コールパンツ・・・グレーと黒のストライプ、もしくは白の千鳥格子
- ウィングカラー、もしくはレギュラーカラーの白無地のシャツ
- シルバーグレー、もしくは白黒のストライプのタイ
夜間(18時以降)の装い・・・タキシード
- 光沢のある衿がついた黒いジャケット
- 上着と共布で、横にラインが一本入ったパンツ
- ウィングカラー、もしくはレギュラーカラーの白無地のシャツ
- 黒の蝶タイ
- ベルトの代わりに「カマーバンド」を巻く
女性の準礼装
昼間(18時まで)の装い・・・セミアフタヌーンドレス
- ドレスの形式はワンピースのほか、ツーピーススーツ、セットアップ、アンサンブルでもOK
- スカート丈はひざ丈~膝丈下のミディ丈
- 肩は出さない・・・袖付きドレスを選ぶか、ボレロを羽織るのがマナー
- 光り物、輝くものは避ける
夜間(18時以降)の装い・・・カクテルドレス
- ドレスの形式はワンピースのほか、ツーピーススーツ、セットアップ、アンサンブルでもOK
- スカート丈はひざ丈より長めの丈が一般的だが制限はなく自由
- 袖はノースリーブか半袖
- 夜の正装は、光り物が歓迎されるので、豪華なアクセサリーを合わせる
正礼装・準礼装は非日常的な服装
正礼装・準礼装の服装を見ると、非日常的な服装であることがわかると思います。
一般人だと、正礼装・準礼装を着る機会はほぼないということもあって、社会人ならスーツ、学生なら制服が正装だと思っている人も多いと思います。
そのため、正装=スーツ・学生服、平服=カジュアル・普段着という勘違いや誤解が生まれてしまうのかもしれないですね。
「平服」の意味は、「普段着ている服」です。
スーツや学生服は、会社に着ていったり学校に着ていったりと、普段着ている服なので、平服という扱いになるんですね。
そのため「平服でお越しください」と言われて、スーツや学生服を着ていくのは正解というわけです。
普段着ている服は、平服ではなく、私服となります。

略礼装(インフォーマル)とは?
「平服でお越しください」と言われた場合は、略礼装(インフォーマル)を指します。
男女ともに、結婚式・披露宴に一般招待客として出席する場合の服装にあたります。
正礼装・準礼装のように、昼と夜で着用すべき服装が変わることはなく、素材や丈、デザインにも決まりはありません。
男性の略礼装(平服)
- ブラックスーツ・ダークスーツ
- 上着と共布のズボン
- レギュラーカラー、もしくはワイドカラー、ウイングカラーの白無地のシャツ
- シルバーグレーや、明るい色のタイ
女性の略礼装(平服)
- ワンピーススーツ
- スカートスーツ
- ワンピース+羽織り物(ボレロなど)
- ツーピーススーツ
- セットアップスーツ
- アンサンブルスーツ
そのほかのドレスコードも知っておこう

ドレスコードとは、「服装の規定」のこと。
わかりやすくいうと、その場にふさわしい服装のマナーのことです。
フォーマル(正礼装)、セミフォーマル(準礼装)、インフォーマル(略礼装・平服)以外にも、スマートエレガンス、カジュアルエレガンス、ビジネスアタイア、スマートカジュアルがあります。
社会人であれば、ドレスコードを求められるシーンに遭遇することもあるかもしれません。
日本では、どこからどこまでがスマートエレガンスで、どこからどこまでがカジュアルエレガンスなのかという境が曖昧で難しいのですが、ドレスコードの基本だけでも、覚えておくと安心ですよ。
スマートエレガンス
レストランウェディングなどのカジュアルなスタイルの結婚披露宴や、結婚式の二次会、高級ホテルのディナー、格式張ってはいないちょっとしたパーティの場合に当てはまるドレスコードです。
フォーマルに近い装いで、略礼装の時と大きくは変わりません。
カジュアルエレガンス
スマートエレガンスより、ややカジュアルな服装で、ホテルや高級レストランで指定されることが多いドレスコードです。
ワンピースにジャケット、女性らしいエレガンスな雰囲気のパンツスーツなどでもOKです。
肌はあまり露出はしないようにしましょう。
ビジネスアタイア
ビジネス=仕事、アタイア=衣装という意味で「ビジネスウェア」をあらわし、株主総会や、企業のレセプションなど、ビジネス関連の催しに使われることが多いドレスコードです。
男女ともに、上下揃いの「スーツ」が基本です。
普通のビジネススーツでもOKですが、祝賀会などお祝いの場では、華やかさを取り入れることも忘れずに。
スマートカジュアル
スマートカジュアルには、明確な定義はありませんが、レストランなどでのドレスコードとして使われることが多いです。
男性の場合は、スーツである必要はなく、いわゆるジャケパンスタイルでOKですし、ノーネクタイでも問題ありません。
女性の場合は、ワンピーススタイルや、ブラウスにスカートやパンツでOKです。
オフィスにも馴染みそうな服装のイメージ、「きれいめカジュアル」を意識するとよいでしょう。
日本でも最近は「スマートカジュアル」のドレスコードを設けているレストランも増えています。
ドレスコードがあると、どうしても構えてしまいますが、そんなに大げさに考えないでも大丈夫です。
タンクトップ、ショートパンツやダメージジーンズ、汚れたスニーカーや、ビーチサンダルなど、極端にカジュアル感が強い服装はNG!という意味合いで使用していることも多いので、心配な場合はお店に問い合わせてみるのがオススメです。
まとめ
招待状や案内状の「平服でお越しください」は「礼装でなくていいですよ」という意味で、「普段着でもいいですよ」という意味ではないことがわかりましたよね。
平服とは、TPOをわきまえ、改まった場所でも恥ずかしくない服装のこと。
これだけ頭に入れておくだけでも、安心して服装が選べますよね。
男性は、どのドレスコードであっても「スーツ」が基本になるので比較的わかりやすいのですが、女性の場合は、バリエーションが多く大変ですよね。
女性の場合は、迷ったら「ワンピース」がいいかなと思います。
スーツの場合は、ボトムスはスカートでもパンツでもどちらでもOKです。
それでも、不安だという人は、主催者側や、一緒に参加する上司や友人に相談し確認しておきましょう。
聞くは一時の恥。聞かぬ派一生の恥です。
普段、フォーマルな席とは無縁で、一度や二度のために、洋服を購入するのはちょっと・・・という人や、毎回同じ服装は嫌だな・・・という人は、レンタルドレスを活用するという手もありますよ。